Once upon a time there was this little boy. And the boy has a big dream. Cutting a long story short, he got to Ehime which is in Shikoku area in Japan by his bicycle from Tokyo in the middle of the winter at the end of 2010. It is said that there are 88 pilgrimages in Shikoku and it's pretty popular in Japan. So what he and his mates decided to do first to make one of their dreams come true is to go through all the 88 places and find favorite cafes using his own legs and tongue along the way of the pilgrimage. It names is 88 cafe. It starts on the 29th of January 2011.

2011年2月12日土曜日

運命はまえぶれもなく


予想通り、何事もなかったかのように憂鬱は過ぎ去って行った。

型のごとく、発表し、質問され、共同演者の先生に助けられた。

Rとの約束の時間がとうに過ぎた頃、ようやく研究会は終わった。

急ぎ足でロビーに降りるとRが待っていた。

――――――

2人で軽い夕食をすませ、適当なカフェバーに入った。

そこで夢のような現実の話をした。

―――――――

計らずしてして店を出るタイミングとなったので、コートを着て、帰る準備を始めた。

いつものクセでポケットに手を入れると、何かが手に当たった。

JRの切符だった。

今回松山まで来るのにJRの往復切符を支給されていた。

帰りは電車で帰るとして、行きはUに送ってもらったので1枚余ることになる。

Rの前に置いてみることにした。


そして、運命は動き始めた。

2011年2月10日木曜日

jyoyama cafe





























ここ最近ではベストに憂鬱な朝を迎えた。

目が覚めた瞬間から静まりかえった部屋に自分の動悸が響く。

アラームは鳴っていない。

寝過ごしていないことを確認する。

アラームより早く目が覚める。

今日は松山のとある会場でとある研究会があり、自分は発表することになっている。

たったそれだけ。

情けないが、そいつがまぎれもなく憂鬱の正体らしい。



慣れないスーツに着替える。

発表原稿に目を通していたら、先週、Rに会えなかったことをふと思い出した。

ついでに電話してみることにした。

ドアノブをガチャガチャする音

どうやらUが迎えに来たらしいので、電話を切った。

そんなこんなで、憂鬱な1日が始まった。


ーーーーー

松山についたのはちょうど昼時、Uの機嫌が悪くならないうちにまずは昼食をとることにした。

どこにしようか?

そういえば、昔教えてもらった店にまだ行っていないことを思い出した。

2つのアーケードの境目に大きな電気屋のビルがあって、その東側の道を100mほど南に歩く。途中、オシャレなカフェが現れ、Uが吸い込まれそうになるのを制す。ここではない。

こんなところにあるのかと少し疑い始めた頃、右手に小さな看板が現れる。


しかしそこには一軒の民家があるだけ。

ふと目線を上げると門から30歩ほど小道が続き、その奥に玄関が見え、そこにのれんがかかっている。どうやらあそこらしい。


玄関の前にたどり着き、立ちすくむ、ピンポンを押した方が良いのか、すいませーんと言ったほうがいのか、おそるおそる玄関を開けると何足かの靴が並んでいる。やはりカフェらしい。


すいませーん


意を決して自分はここにいますよーと小さな声で主張してみると、中から母親ほどの年齢と思われる女性、要するにお母さんが現れた。


どうぞ2階です。


と笑顔のお母さん、つい、お邪魔しますと靴をそろえながら家に上がらせてもらった。


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案内されたのは4畳半くらいの和室で、そこに2人がけのテーブルがあって、奥にはカウンターがあって、女の人が2人座っていた。


ど、どうも


ここはカフェだと自分に言い聞かせ平静を装うが、どうみても家だろ、と葛藤する。

ランチとコーヒーを注文して待っている間、家宅捜索してみることにした。


どうやら2階に残り3部屋、3階にも何部屋かあるらしい。
廊下を歩くとみんながこっちを見てきて、なんか知らない人のお家に勝手に上がり込んでいる気分になる。

こでもやはり平静を装いながら、なんとか帰還した。



冗談はさておき、ここのカフェ何が楽しみか、それはこの癒し空間、癒しお母さんはもちろんのこと、なんといってもコーヒーがうまい、それもそのはず、この店を教えてくれたマスターがコーヒー豆をおろしているから。

だからうまいに決まっている。



2011年2月6日日曜日

突然の電話




プルルルル 

プルルルル
 

「もしもし?」


「Hello!」

突然電話の向こうに現れたのはMだった。

土曜日の早朝、こっちは職場の人に夜景が綺麗だからドライブがてら見に行こうと誘われ、さっき帰ってきて眠りについたばかり、いったい何のようだ?

結論から言うと、Mは一言だけ言い残し電話から消えた。

「今日、松山行くから夜空けといてくれ」


そして
自分はもう一度夢の中へと戻った。


夜景の話をだしたが、
言葉では表せないくらい綺麗だった。

つい2人で
コンクリートの上に寝転がり空を見上げた。

無数の星。

こんなにたくさんの星を見上げたのはいつ以来だろう?



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Mと再開したのは夜だった。


いつ以来だろう?



そこは雑居ビルの四階にあった。

ドアを開けると少しほの暗く、正面に4席のカウンターがあり、2人組の女性が座っている。

右側には比較的大きな空間があり、窓に面してカウンターが何席かあり男性が1人で本を読みながら何か飲んでいる。

さらにテーブル席には1組のカップルがいて、ソファー席の4人組もなにやら話し込んでいる。

カウンターの後ろには
レコードが山のように並んでいて、本棚には建築や音楽やバイクやアンティークやアートなどそういう類いの本がたくさん並んでいる。

BGMにはスタイルカウンシルにパティスミスが流れていた。

迷うことなく正面のカウンターにすわった。

とりあえず飲み物を注文し、まずは先日のワインとビールの礼を言った。

それからしばらく仕事の話をし、残りの大半は夢のような現実の話をした。


どれくらい時間がたっただろう、窓際に座っていた男がいなくなり、カップルがいなくなり、ソファの4人組もいなくなった。


ついに隣に座っていた2人も帰り支度を始め、そろそろ帰る時間かなと思った瞬間、 Mはポケットから何か紙切れを取り出した自分の前にそっと置いた。


電車の切符だった。

意味が分からない。

松山→宇和島

意味が分からない。

しかも片道

・・・・・


Mの顔を見上げると、いつかのあの表情をしていた。


2011年2月4日金曜日

道後の町屋



携帯のアラームで目が覚める。

12:02

やっちまった、2度寝だ!

ホテルのフロントで夜勤を始めてから、まだ体のリズムがつかめていない。


2月に入り、ここ何日かは少し暖かい陽気が続いている。

今日も天気が良さそうだ。

出勤まで時間があるし、気になっていたカフェに寄って行こう。

寝起きでまだボーっとしているが、気合をいれて着替える。


この日やってきたのは道後の商店街にある和のテイストが素敵なカフェ。

「道後の町屋」


松山に来て初めて知ったのだが、道後温泉は日本最古の温泉らしい。

小説「坊ちゃん」の舞台として有名だが、最近では映画「千と千尋の神隠し」のモデルにもなったらしい。


さっそく中に入り、昔ながらの和室と日本庭園が眺められる席につく。

気になっていただけあって、けっこういい雰囲気

和風カプチーノと起きてから何も口にしていなかったので、苺のロールケーキも!頼んだ。

ここのカプチーノはエスプレッソを使用せずに、じっくり抽出したドリップコーヒーを使う。


一般的なカプチーノの作り方はエスプレッソという高い圧力をかけて抽出する濃いコーヒーにスチームして泡状にしたミルクを加える。ちなみに、これと良く似たものにカフェラテがあるが、その違いはミルクの量で、ラテはミルクの泡の厚みが約1cm、カプチーノは約3cmになる。


個人的には濃いエスプレッソが好きだから、どうしてもドリップだと薄いイメージ。


ところがどっこい、ここの和風カプチーノはしっかり濃い!

キメ細かくスチームされたミルクとの相性もいいし、さらにお茶碗で出てくるあたりが和風でgood!だし、たっぷりと飲みごたえも抜群!!


苺のロールケーキもbigで満足!


道後温泉でお湯を満喫してから、ここでゆっくりできたら最高な一日だな。


さ、仕事、仕事

2011年2月2日水曜日

yakigashi KANJIRUSHI




「お気をつけて、いってらっしゃいませ」 ふぅ、今日はこれで勤務終了、朝だ。


去年の年末、ある計画を思いついた2人の男、SとMにより松山に送り込まれた。


そういえばさ、松山にどうやって行く気?
え、飛行機じゃないの?

それ普通じゃん、チャリで行けよ、決定ね!

え、ここからどんだけ遠いと思ってんですか?
無理なの?無理ならいいよ。
無理じゃないし、俺を誰だと思ってんの?俺は大きなリュックを背負っ・・・


そんなこんなで、まんまと東京から松山までチャリで


松山につくとMによりすでに住む部屋が用意されていて、彼らは事務所だと主張するが・・・

あと仕事も用意されていて、それがホテルのフロントの夜勤とキッチンの掛け持ちだった。

Sによると、ここでしっかり料理の技術とお客様へのおもてなしを学ぶんだ!と


理にかなっているなとついつい納得してしまった。

なんか事を上手く進められているような気もするが・・・


夜勤明けは自分へのご褒美としてカフェ巡りをすることにしている。


今日は天気が良いので、街の中心にある商店街あたりを散策してみることにした。


チャリを止めて歩いていると、ふと小さな木製の看板に手書きでカフェの文字を見つけた。


そこから細い階段
が上へと続いていて、一瞬入るかどうか躊躇したが、良い隠れ家というのは・・・と自分に言い聞かせながら階段を上った。

中にはいると、店内はこじんまりとしていて、笑顔の素敵な男性と女性の二人のスタッフ

「いらっしゃいませ!当店ははじめてですか?」


夜勤明けの眠気、小さな看板、
大丈夫かなと上ってきた細い階段

スタッフの明るくて元気な笑顔とその言葉がすべての不安を消し去った。



やさしい色の内装、可愛らしい椅子
森ガールのような女性が座って読書でもしていたら恋に落ちてしまいそうな雰囲気

音楽も心地よいガールズポップ
シンバルスやクラムボンの影響を受けているのだろうサウンド
天気の良い昼下がりのBGMには最高だ。


席につくと丁寧にお店の説明をしてくれた。


コーヒーと焼菓子に力をいれているらしい。

自慢のコーヒーとマフィン&スコーンを頼むことにした。


ここの焼菓子は
粉本来のおいしさを感じとってほしいとあえてバターを使用していない。はじめて食べたが、確かにいける、ヘルシーだ。

コーヒー
もこだわっているだけあってが美味い!!
モカのみを使用していて、この焼菓子との相性は最高。

ブラックでも甘みが充分あり、口いれた瞬間に新鮮さを感じる。


美味しいコーヒーと焼菓子、親切なスタッフにとても満足

心のこもった一杯で長かった一日を終える。