2011年4月6日 AM6:30
お遍路を2年ぶりに再会することを決めたMは松山から44番札所大宝寺を目指し、国道33号線を愛車ロードスターでひたすら南下していた。
三坂峠を越え、久万スキーランドを横目にしばらくいくと旧久万町のまちが見えてきた。
ガソリンスタンドの分かれ道を左に曲がり、33号線から住宅地を抜ける旧道に入る。
何個目かのなんとなくここっぽい十字路を左に曲がると目の前には突如、ただ者ではない苔むした巨木群が現れ、思わずブレーキを踏んだ。
お遍路をしていて時々感じることだが、札所には気づいてしまうと隠すことが困難であろう独特の雰囲気があるにもかかわらず、うまく周囲にとけ込んでいて、気を抜いていると突如として姿を見せる。
駐車場らしき広場に車を置き、助手席から白衣をとり羽織る。納経帳や納め札、ろうそく、線香、数珠が入った白い肩掛け鞄を肩にかけ、金剛杖を握りしめた。
駐車場には自分以外誰もいなかった。
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